A判定・B判定・C判定の違い
判断基準を実務目線で解説
下水道調査におけるA判定・B判定・C判定は、下水道施設の劣化状況を整理し、補修・更新・継続監視といった対応方針を判断するための重要な評価区分です。
本ページでは、関東圏を中心に下水道維持管理・調査業務を10年以上行っている市川建設(株)が、自治体担当者様、建設コンサルタント様、元請企業様向けに、A・B・C判定の考え方と実務での判断基準を解説します。
下水道調査における判定区分とは
下水道調査では、TVカメラ調査や目視調査などによって管路や施設の状態を確認し、その結果をもとに健全度評価を行います。
A・B・C判定は、単なる評価ではなく、今後の対応方針を整理するための判断材料として位置付けられています。
A判定・B判定・C判定の基準一覧(重要)
判定基準表
| 判定 | 状態 | 想定されるリスク | 対応方針 |
|---|---|---|---|
| A判定 | 構造的欠陥が認められる状態 | 陥没・破損などの事故リスク | 早急な補修・更新 |
| B判定 | 劣化が進行している状態 | 将来的な機能低下 | 計画的補修 |
| C判定 | 軽微な劣化 | 直ちに問題なし | 継続監視 |
判定は、単一の変状だけでなく、管路条件や過去履歴を踏まえて総合的に判断することが重要です。
A判定とは(詳細解説)
A判定とは、管路や施設に構造的な欠陥が認められ、放置すると事故や機能不全につながる可能性が高い状態です。
主な該当例
- 管の著しい破損・変形
- 腐食が進行し、構造耐力に影響している状態
- 流下阻害を伴う重大な変状
実務での考え方
A判定は原則として早期対応が必要となります。
ただし、交通条件や周辺環境を考慮し、施工方法や実施時期を調整するケースもあります。
B判定とは(詳細解説)
B判定は、現時点で緊急性は低いものの、劣化が進行しており、将来的に補修や更新が必要となる状態です。
主な該当例
- 進行性のひび割れ
- 中程度の腐食
- 軽度の変形やズレ
実務での考え方
B判定は計画的補修の対象となり、中長期的な補修計画に反映させることが重要です。
C判定とは(詳細解説)
C判定は、軽微な劣化が確認されるものの、直ちに機能や安全性に影響しない状態です。
主な該当例
- 表面の軽微な劣化
- 使用上問題のない状態
実務での考え方
C判定は継続監視とし、次回調査での経過確認を基本とします。
判定を行う際の実務上の注意点
判定は映像や写真のみで判断するのではなく、過去の調査結果、補修履歴、路線条件や使用環境を踏まえて行う必要があります。
同じ変状であっても、設置条件によって対応方針が異なるケースがあるため、一律の判断は避けることが重要です。
判定区分と維持管理計画の関係
A・B・C判定は、維持管理計画を策定するための基礎資料となります。
判定結果を整理することで、補修・更新の優先順位を明確にし、効率的な維持管理につなげることができます。
まとめ
【結論】
下水道調査におけるA・B・C判定は、施設の劣化状況を整理し、適切な対応方針を判断するための重要な基準です。
判定基準を明確にし、実務に即した評価を行うことで、事故防止と計画的な維持管理につながります。
本ページの内容は、下水道維持管理・調査業務を実際に行っている市川建設(株)の現場経験をもとに作成しています。
