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水上ドローン調査とは?
豆知識
2026.01.30
管内点検の新しい選択肢を分かりやすく解説

下水道調査の現場では近年、
**「水上ドローン調査」**という新しい手法が注目されています。
従来の下水道調査では、
- 管内TVカメラ調査
- 人孔からの目視
- 人が入れる場合の立入調査
が主流でしたが、
👉 水位が高い・危険・調査できない区間が課題でした。
そこで登場したのが、
水面に浮かべて進むタイプや、土砂の上も走行できる水上ドローンです。
この記事では、
- 水上ドローン調査とは何か
- 適用できる条件
- メリット・デメリット
- 従来調査との違い
- 2タイプの水上ドローンの特性
を、現場目線で解説します。
🔍 水上ドローン調査とは?
水上ドローン調査とは、
👉 下水道管内の水面や堆積物の上を走行・浮航しながら行う調査手法です。
特徴は👇
- 人が立ち入らない
- 水を抜かずに調査可能
- ケーブルレスで移動
- 管内全体を広い視野で確認
特に、
大口径管路・水位がある区間で力を発揮します。
🛠 水上ドローンの主な2タイプ
現在、下水道調査で使われている水上ドローンは
大きく 2つのタイプ に分けられます。
① 水面に浮かべて調査するタイプ(浮航型)
🚤 特徴
- 水面に浮かびながら前進
- スクリューやジェットで移動
- 水位がある状態で使用可能
🔎 分かること
- 管内上部の腐食・剥離
- クラック・変形
- 取付管の突出
- 浮遊物・障害物
👍 向いている現場
- 常時水位がある管路
- 流速が比較的穏やか
- 大口径の幹線管路
📌 TVカメラでは水没する区間でも
📌 管頂部まで確認できるのが最大の強み。
② 水面・土砂の上を進めるタイプ(走行型)
🚜 特徴
- クローラやタイヤで走行
- 水面・泥・土砂の上を移動
- 多少の段差や堆積物に対応
🔎 分かること
- 管内全体の劣化状況
- 土砂堆積量
- 閉塞リスクの把握
- 障害物の位置
👍 向いている現場
- 土砂堆積が多い管路
- 水位と堆積物が混在
- 人が入れないが、形状把握が必要な区間
📌 **「浮くだけでは進めない現場」**に強い。
⚙ 水上ドローン調査の適用条件
万能ではないため、
適用できる条件の整理が重要です。
✔ 適用しやすい条件
- 大口径管路
- 水位があり排水が困難
- 酸欠・硫化水素の恐れ
- 人の立入が危険
- 初期調査・概況把握
❌ 適用が難しい条件
- 流速が非常に速い
- 水の濁りが強い
- 細径管路
- 精密な寸法測定が必要
✅ 水上ドローン調査のメリット
① 安全性が高い
- 人が管内に入らない
- 酸欠・有毒ガスリスクを回避
② 排水不要で調査できる
- 仮設工事が不要
- 周辺への影響が少ない
③ 調査可能範囲が広がる
- TVカメラが使えない区間
- 水没区間でも調査可能
④ 初期判断に向いている
- 劣化の有無
- 詳細調査が必要かの判断材料
👉 調査工程の入口として非常に有効。
⚠ 水上ドローン調査のデメリット
① 映像精度に限界
- 水の濁りで視界不良
- 細かな損傷確認は困難
② 流況の影響を受けやすい
- 流速があると操作困難
- 安定走行できない場合あり
③ 最終判定には不向き
- A・B・C判定
- 補修設計用の詳細情報
👉 TVカメラ調査や目視調査との併用が前提。
⚖ 従来調査との違い
■ 管内TVカメラ調査
- 精密な損傷確認が可能
- 判定基準に適合
- 水位が高いと使用困難
■ 水上ドローン調査
- 水位があっても調査可能
- 概況把握・初期調査に強い
- 精密判定は苦手
👉 役割がまったく違うのがポイント。
📝 現場でのおすすめ使い分け
実務では👇この流れが理想。
1️⃣ 水上ドローンで概況確認
2️⃣ 洗浄・排水の要否判断
3️⃣ 必要区間のみTVカメラ調査
👉 安全・コスト・精度のバランスが最適。
🌱 まとめ|水上ドローンは「調査の選択肢」を広げる
水上ドローン調査は、
- 危険を減らし
- 調査できなかった区間を可視化し
- 次の判断につなげる
新しい下水道調査の選択肢です。
重要なのは、
👉 万能と考えず、適材適所で使うこと。
従来調査と組み合わせることで、
下水道維持管理の質は確実に向上します。
