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下水道とSDGs
大量生産・大量消費の時代が節目を迎え、世界が気候変動に注目したことから「持続可能な社会」が提唱されました。
資源の枯渇や気温の上昇、気候変動や災害の増加、様々な汚染や健康被害など世界的な生活環境の変化に対応するために、2019年9月にSDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」が採択され、2030年までの国際開発目標「17の目標」と「169のターゲット」が設定されています。
「17の目標」には下水道が果たす役割が大きなものも含まれており、ゴール6「安全な水とトイレを世界中に」やゴール14「海の豊かさを守ろう」につながっています。
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◆「17の目標」
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなに そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任 つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
下水道事業の大きな役割である「衛生的な住環境を保つ」は目標の6や11に関係し、「浸水を防ぐ」は目標の11や13、「川や海をきれいにする」は目標の14に関わっています。
◆「目標6・安全な水とトイレを世界中に」
わが国の下水道普及率は80%を越え、排水の処理については90%を越えていますが、世界にはまだまだ適切な上下水道が整備されていない地域が残されています。
水資源の効率的かつ安全な利用は、健康維持や衛生管理に密接な問題であり、近年では我が国の上下水道技術を開発途上国に提供する試みも始まっています。
◆「目標11・住み続けられるまちづくりを」
ターゲットには「包摂的かつ持続可能な都市化」があり、安全・安心で快適な良好な住環境の維持が欠かすことができません。
また「水関連災害などの災害による死者や被災者数を大幅に削減」がターゲットとなっており、台風常習地域である我が国では雨水処理・排水の取り組みが重要となっています。
◆「目標13・気候変動に具体的な対策を」
「災害に対する強靱さ(レジリエンス)」が定められており、将来問題化する可能性がある台風の大型化や集中豪雨の増加に対応する排水設備による氾濫防止等は、気候変動対応として重要な取り組みです。
◆「目標14・海の豊かさを守ろう」
下水道の使命として水質の改善や適時適切な栄養分供給により水環境における生物多様性を維持継続することも重要な役割です。
特に陸上活動による海洋汚染の防止はSDGsにおいて重要なターゲットであり、沿岸部の生態系に関する取り組みとして下水道事業は大きな役割を担っています。
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