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管路施設の改築【更生工法】について

 明治時代に始まった我が国の下水道整備は、これまでの取り組みにより下水道管きょの総延長は約48万㎞(平成30年度末)となる一方、標準耐用年数の50年を経過した管きょは延長約1.9万㎞と総延長の4%になっています。

このような管きょは今後増加の一途となり、約30年後には管きょの3割以上が耐用年数を迎えることになります。

下水道施設を継続的に使用するためには計画的な維持管理・修繕・改築が不可欠となっています。

 下水道に起因した道路陥没件数は年間約3000件となっています。

大半は50㎝未満の浅い陥没ですが、50㎝以上の陥没事案も14%発生しています。

 

 今回は更生工法について解説していきます。

 下水道に起因した道路陥没件数は年間約3000件となっています。大半は50㎝未満の浅い陥没ですが、50㎝以上の陥没事案も14%発生しています。

 

更生工法

 改築の中でも更生工事は既存配管の内面に管を構築して流下能力を確保する工法であり、布設替工法に比較し開削等の必要が無く施工期間を短期間にすることができます。

 

1)反転工法

 熱または光等で硬化する樹脂を含浸させた材料を、マンホールから既存の管内に挿入し水圧や空気圧で加圧反転させながら管を構築します。

既存管きょ全体の補強・防食・止水に効果があります。

2)形成工法

 硬化性樹脂を含浸させた管材料をマンホールから管きょ内に引き込み、加圧により管内で膨張させ既存配管に圧着後、熱や光等で硬化させ管を構築します。

熱硬化・光硬化・熱形成の三つのタイプがあります。

 

3)製管工法

 既存の管きょ内で管を組み立てる方法で、螺旋ライニングによる方法と組み立て管による方法があります。

流下量が少量であれば下水を流下させたままでも施工が可能です。

4)鞘管工法

 既存管きょより小口径の管を工場生産し現場にて牽引挿入し接合部に充填剤等を注入することにより新管と同等の耐久性を持つ管を構築する。

ただし管径は小さくなるため流量の確保に留意する必要があります。